このたび,ペット飼育は健康増進と医療費削減に貢献することを世界で初めて実証された,Bruce Headey先生/The University of Melbourne Principal Fellow の来日に合わせて,10月9日(日),緊急シンポジウム「ペットと共に生きる効用と社会的経済価値を実証する」を東大で開催することになりました。
参加費は無料です。定員は先着 40 名ですので,参加ご希望の方は,本ホームページのトップにあるフェイスブックにリンクしているシンポジウム参加専用フォームの欄にご記入の上ご送信ください。
一般社団法人ペットフード協会の平成27年(2015年)全国犬猫飼育実態調査によりますと,我が国の5536万世帯のうち犬を飼育しているのは799万世帯(14.42%),猫を飼育しているのは559万世帯(10.09%)と推計されています。当然両方飼育いている世帯もあるはずなので,犬猫の世帯飼育率は20%程度ではないかと考えられます。
一方GSK Japan社による2015年の調査では,世界全体の犬の世帯飼育率は33%,猫は23%であったと報告されています。犬の世帯飼育率についてみるとアルゼンチン66%,ブラジル58%,アメリカ50%と半分以上の国も存在します。
すなわち,我が国では犬猫を飼っていない世帯が約8割と大部分を占めること,この人たちの中には積極的に犬猫が嫌い,あまり好きではない,関心がない人が多く含まれることを理解して,私たちは活動していく必要があります。
動物好きが集えば,動物と共に生きる効用やアニマルウェルフェアのことは当然のことのように語られますが,社会的にはそれは約2割の人たちの言動に過ぎません。動物と共に生きるということは,社会の中で共に暮らしていくことなので,この8割の人たちの理解を得ること,あるいはこの人たちのできるだけ多くを味方につけることが,私たちの活動の成功のポイントと言っても過言ではありません。
今回のシンポジウムでは,動物を飼っていない人たちにどのようにアピールするのかという観点で,動物と共に生きる効用について考えてみたいと思います。多くの関係者や市民の方々がご参加していただけることを切に望んでおります。
西村亮平
日本ペットサミット会長
東京大学大学院教授 獣医外科学研究室
13:00〜13:20(20分) | 「ともに生きる」 西村亮平/日本ペットサミット会長 |
13:20〜13:50(30分) | 「膨大する日本の医療費を削減するための施策を考える」 〜地域包括ケアの推進により,住み慣れた地域の中で,家族同様のペットと最後まで暮らせる社会を構築する〜 懸上忠寿/厚生労働省関東信越厚生局 健康福祉部地域包括ケア推進課 課長 |
14:00〜14:30(30分) | 「おひとりさまとペットの楽しい老後づくり」 奥野卓司/関西学院大学先端社会研究所所長/大学院社会学研究科教授 |
14:30〜16:00(90分) | 「ペットと共に生きる:健康向上と社会的経済価値」 〜ドイツ,オーストラリア,中国での疫学調査から〜 Bruce Headey/The University of Melbourne Principal Fellow Melbourne Institute of Applied Economic and Social Research 通訳:山阜b子/ペット研究会「互」主宰 |
16:10〜16:30(20分) | 総合討論 司会:西村亮平/日本ペットサミット会長 |
17:00〜19:00 | 懇親会 中島董一郎記念ホール 会費制3000円(予定) |